ペットを安全に引越しするための方法3選｜ペット輸送の注意点と必要な手続きを解説！

ペットと一緒に引越しをするときは、ペットの輸送方法を考えなければなりません。飼い主と一緒に新居まで行けるのが理想ですが、運ぶための車がない人や、長距離の移動で不安に思う人もいるのではないでしょうか。

ペットを運ぶための車がない人やペットの引越しに不安を覚える人は、ペット輸送専門業者に依頼するか、ペット対応の引越し業者に依頼しましょう。ペットの扱いに長けているプロのスタッフが、新居まで大切なペットを安全に運んでくれます。

この記事では、ペットを安全に運ぶための方法と輸送に関する注意点について解説。この記事を読むと、飼っているペットの最適な輸送方法が分かります。その結果、無理のない輸送計画で引越しができるようになり、飼い主とペットそれぞれのストレスを軽減できます。

ペットを安全に引越しするための方法3選

ここではペットの引越し方法について解説します。ペットを安全に新居まで運ぶ方法は次の3つです。

ペットを上手に引越しするために、まずはかかりつけの獣医さんに相談しましょう。ペットの年齢や健康状態、持病の有り無しでペットにとって最適な引越し方法を確認してください。

ペット輸送専門業者に依頼する

動物の扱いに長けているペット輸送専門業者に依頼すれば、新居まで安全にペットを届けてくれます。対応ペットが非常に多く、犬や猫はもちろんのこと、フェレットやモモンガなどの珍しい動物にも対応可能です。

以下の人にはペット輸送専門業者がオススメです。

ペット輸送専門業者を利用するメリット

ペット輸送専門業者を利用するメリットは次の3つ。

長年のキャリア・ノウハウを持ったスタッフが対応してくれるので、大切なペットを安心して預けることができます。輸送中は細心の注意と最適な輸送方法で、ペットにかかる負担が少なくて済みます。

ペット輸送専門業者を利用するデメリット

ペット輸送専門業者を利用する場合、引越し業者とは別にペット輸送業者を探す手間が増えてしまいます。また業者によってはお迎え料や待機料金がかかってしまうため、スケジュール管理が必要です。

オススメのペット輸送専門業者

当サイトでオススメするペット輸送専門業者は「ワンニャンキャブ」と「エイチケイペットタクシー」。

「ワンニャンキャブ」は創業30年以上の老舗サービスです。創業以来無事故のため、安心して利用することができます。

「エイチケイペットタクシー」は24時間365日いつでも利用可能なペットタクシーです。エイチケイペットタクシーは、ペットだけでなく飼い主も同乗できるのが特徴。ペットにとって安心して移動ができるサービスです。

ワンニャンキャブ

創業30年以上の実績を誇る「ワンニャンキャブ」。ワンニャンキャブでは犬や猫の他にも、チンチラやハリネズミなどの小動物や、オウムやインコなどの鳥類、また動物園関係からコアラやレッサーパンダなど特殊な動物まで輸送している豊富な実績があります。

ワンニャンキャブは動物取扱業の保管登録事業者でもあるため、引越し前日や到着後にペットホテルとして動物を預けることが可能です。

運営元	日本動物輸送株式会社
料金目安	中型犬　東京→大阪3万9,900円 　　　愛知→東京6万3千円
対応ペット	犬・猫・鳥・魚・珍しいペットまで対応可
サービスの特徴	・レンタルケージの貸し出し有 ・専用車でのみ輸送 ・一時預け可能
保険・補償	有

エイチケイペットタクシー

全国の主要都市に17社以上の提携会社を持つ「エイチケイペットタクシー」。全社員が動物取扱主任者の資格を持っているエイチケイペットタクシーを利用すれば、全国どこへでも安心して引越しを任せられます。

ペットタクシーではペットだけでなく、飼い主も同乗することができます。ペットと離れるのが不安な方でも安心して利用できるサービスです。

運営元	有限会社シマ
料金目安	中型犬　東京→大阪5万9千円 　　　　愛知→東京8万2千円
対応ペット	犬・猫・鳥・魚・珍しいペットまで対応可
サービスの特徴	・各種動物病院・ペットホテルと連携 ・ペットと同乗可能 ・24時間365日年中無休
保険・補償	有

ペット対応可能な引越し業者に依頼する

引越し作業に手間暇をかけたくない人は、ペット対応可能な引越し業者に依頼しましょう。引越しとまとめて申し込みができるので、スケジュール調整をする必要がなく、手間が最小限で済みます。

以下の人は引越し業者に依頼するのがオススメです。

業者によっては大型犬や魚類など対応していないペットもいるため、見積もり時に確認しておきましょう。

ペット対応可能な引越し業者一覧

ここではペットに対応可能な引越し業者を5社紹介します。対応可能なペットやサービス内容、料金が各社で異なるため、事前に確認しておくことが大切です。見積もりを出してもらう際はペット輸送費を出してもらい、比較検討しましょう。

ペット対応可能な引越し業者	対応ペット	輸送方法	公式サイト
サカイ引越センター	熱帯魚などの水中生物以外のペット	ペット輸送専門業者に委託	詳細を見る
アート引越センター	要問合せ	ペット輸送専門業者に委託	詳細を見る
アーク引越センター	要問合せ	ペット輸送専門業者に委託	詳細を見る
ハート引越センター	犬・猫・熱帯魚・爬虫類など	ペット輸送専門業者に委託	詳細を見る
ヤマトホームコンビニエンス	犬・猫・鳥・爬虫類・熱帯魚など	ペット輸送専門業者に委託	詳細を見る

自家用車または公共交通機関を利用する　　　

引越し先が近距離や中距離の人は、自家用車または公共交通機関を利用してのペット輸送を検討しましょう。ペットが人見知りの場合だと引越しでストレスがかかりやすいです。普段一緒にいる飼い主が直接運ぶことで、ペットにかかるストレスが軽減されます。

以下の人は自家用車または公共交通機関を利用のがオススメです。

ペットと一緒に移動することに慣れていないと、飼い主にもペットにもストレスがかかってしまいます。ペットを運ぶのに不安を覚える人は、他の輸送方法を選択すると良いでしょう。また自分で運ぶのが難しい「爬虫類」や「魚類」は、専門の業者に依頼するのが理想です。

公共交通機関を利用するためのルール

引越し先が遠距離の場合や自家用車が用意できない人は、公共交通機関を利用してペットを運ぶケースが多くなります。公共交通機関ではペットに関するルールが定められているので、引越しをする前に必ず確認をしておきましょう。

JR東日本では以下のような規則が定められています。

小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物（猛獣やへびの類を除く）で、・タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの・ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの

引用元：JR東日本

電車や新幹線を利用する場合

電車や新幹線を利用する場合、基本的にペットは手荷物という扱いで持ち込みます。手回り品切符290円を購入してからペットと一緒に乗り込みましょう。他の乗客の迷惑にならないように混雑時は避ける、などの配慮が必要です。

電車や新幹線を利用する際の注意点は次の3つ。

電車や新幹線に持ち込む際は、必ずペットのサイズと公共交通機関の指定サイズに合わせたキャリーバッグなどのケースに入れましょう。ケースと合わせて10キロ以内のペットしか乗せることができないため、中型犬や大型犬の輸送には適していません。

飛行機を利用する場合

飛行機を利用する場合、基本的にペットは貨物室に預けることになります。飛行機の貨物室は外気の影響を受けやすい造りをしています。夏場は「冷却シート」、冬場は「毛布」などをペットクレートに入れ、ケアをしてあげることが大切です。

預けられるペットの種類・料金

預けられるペットの種類や料金は各航空会社によって異なります。ここでは「JAL」、「ANA」の2社を紹介します。

JALで対応可能なペット

犬、猫、小鳥、ウサギ、ハムスターなどの小動物
※金魚、カメ、昆虫などは条件を満たせば機内に持ち込み可能
【料金】
ペットクレート1個1区間あたり3千円～6千円

ANAで対応可能なペット

犬、猫、小鳥、ハリネズミ、フェレットなどの小動物
※金魚、カメ、昆虫などは条件を満たせば機内に持ち込み可能
【料金】
国内ペット料金6,500円（一部路線は4,500円）

猫の引越しの注意点

猫の引越しをするときは、猫のサイズと公共交通機関の指定サイズに合わせた「キャリーバッグ」と「洗濯ネット」を用意しましょう。洗濯ネットに入れてからキャリーバッグに入れることで、飛び出し防止もできます。他にも脱走対策として迷子札をつけた首輪をつけておきましょう。

犬の引越しの注意点

犬の引越しをするときは、必ず散歩用のリードを用意してください。移動中はこまめに休憩を取り、トイレや散歩をしてストレスをためないようにしましょう。

鳥や小動物の引越しの注意点

鳥やウサギ、ハムスターなどの小動物はケージに入れて運びます。ストレスに敏感なため、移動中はケージの上から布やシーツを被せておくと良いでしょう。また運搬中にケージが開いてしまったら大変です。ドアロックやドアストッパーを装着し、ケージが開かないようにしておきましょう。

爬虫類の引越しの注意点

爬虫類は布袋に入れてからケージに入れて運びます。爬虫類は温度管理が難しく、脱走の恐れもあるため、ペット専門業者に依頼するのが理想です。

熱帯魚や金魚の引越しの注意点

水温や水質、酸素濃度などの管理が難しい「熱帯魚」や「金魚」の引越しは、ペット専門業者に依頼するのが理想です。

引越し後に必要なペットの手続き

ペットと一緒に引越しをした場合、ペットの種類によっては引越し手続きを必要とします。手続きが必要なペットは以下の通りです。

犬の手続き

犬と一緒に引越しをするときは、住所の変更や鑑札の手続きが必要です。手続き方法は引越し先によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

同じ市区町村で引越しする場合

役所または保健所で住所変更の手続きが必要です。同じ市区町村で引越しする場合は、鑑札の交換手続きは不要です。

異なる市区町村へ引越しする場合

犬の登録時に交付された鑑札を引越し先の保健所に持参し、引越し先の鑑札と交換する。鑑札を持参できない場合は、再交付してもらいましょう。（手数料1,600円）その後、引越し先の役所または保健所で犬の登録事項変更届申請書を提出。

猫の手続き（マイクロチップ有）

2022年の6月から犬・猫の販売にはマイクロチップの装着が義務付けられています。マイクロチップを埋め込んでいる場合は、忘れずに住所変更の手続きを行いましょう。住所変更は日本獣医師会のサイトから行うことができます。

その他指定動物の手続き

その他の指定動物と引越しをするときは、飼育場所の変更に関わる手続きが必要です。トラ、クマ、ワニ、マムシなど、哺乳類、鳥類、爬虫類の約650種を対象とします。（詳しくはコチラから）

手続きについては、管轄の都道府県または政令市の動物愛護管理行政担当部局へ問い合わせをしてください。環境省のホームページから飼育場所の変更時に提出する書類がダウンロード可能です。

手続きをしないと罰則として6か月以下の懲役、100万円以下の罰金が処せられます。

以下の行為を行った場合には、個人の場合は6ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は5,000万円以下の罰金に処せられます。
・無許可で特定動物の飼養または保管する
・不正の手段で許可を受ける
・許可なく以下を変更する
特定動物の種類及び数、飼養施設の所在地、飼養施設の構造及び規模、飼養又は保管の方法、飼養又は保管が困難になった場合の対処方法

出典：環境省HP

引越しによるストレスを減らす方法

ペットは住み慣れた環境から離れて新しい場所で暮らすのを得意としません。移動距離が長い引越しほどストレスで体調が崩れてしまいがちです。引越し中は以下のことに気を付けて、細心のケアをしてあげましょう。

引越し中はどこかに預けるか出入りの少ない場所に隔離する

引越し中は周りに人も多く、音や振動でペットにストレスがかかってしまいます。ペットホテルや知人に預けられる人は、移動する直前まで預けておくと安心です。

引越し前に使っていたものを引越し後も使う

新しい住居に移ってしばらくの間は、ペットはストレスを感じてしまいます。おもちゃやベッド、匂いのついたタオルなどは引越し前と同じものを使ってあげるとペットも安心できるでしょう。

スキンシップを増やす

ペットとのスキンシップはストレス軽減に効果的です。犬の場合は散歩に連れて行くことで、新居周辺を理解できるようになり、安心感につながります。引越し後はスキンシップを多めに取り、ストレスによる体調不良がないか細心のケアをしてあげましょう。

ペットと一緒に海外へ引越しする場合

ペットと一緒に海外へ引越しをするときは、動物検疫所で輸出検疫の手続きが必要です。また、引越し先の国の入国条件で輸入許可証（パーミット）や日本での在住証明書が必要になることがあります。引越し先の国の大使館ホームページなどで必要な書類を確認しておきましょう。（外務省　在日外国公館リスト）

ペットは基本的に貨物室で輸送する

ペットを運ぶ際は基本的に貨物室で輸送します。猫や小動物の場合は客室に持ち込める航空会社もあるため、利用する予定の航空会社に問い合わせてみましょう。

ペットを海外へ持ち込む注意点は動物検疫所の「日本から海外への犬、猫の持ち出しについて」を参考にしてください。

オーストラリアは検疫が最も厳しい国の1つ

検疫検査が非常に厳しいのがオーストラリアです。オーストラリアの人々や動植物の健康を守り、環境に悪影響を与える可能性のある海外からの害虫や病原体を防ぐために、厳しい検疫検査を行っています。

引越し先でペットが飼えなくなってしまったときの対処法

海外への引越しなどでどうしてもペットが飼えなくなってしまう場合は、新しく飼い主になってくれる人を探す必要があります。安心してペットを任せられる人を探すのは時間がかかるため、引越しが決まったら早めに引き取り手を探しておきましょう。

引き取り手を探す方法は以下の通りです。

親戚や友人、信頼できる人に引き取ってもらう

大切なペットは信用できる人に引き取ってもらうのが理想です。まずは親戚や友人に声をかけ、ペットを引き取ってくれる人がいないか聞いてみましょう。

里親を募集する

里親募集サイトに登録すればネットを通じて新しい飼い主を探すことが可能です。ただし引越しまでにペットを引き取ってくれる人が現れない場合や、信頼できる人なのか分からないのがデメリットとしてあります。

動物愛護団体に協力してもらう

親戚や友人、里親も見つからなかったときは、動物愛護団体などのボランティアを通じて新しい飼い主を探してもらいましょう。

上手な引越しでペットの負担を軽減する

今回はペットの引越し方法と輸送に関する注意点について解説しました。今回解説した輸送方法は次の3つ。

ペットは環境の変化に敏感です。そのため、引越しをするときにストレスを感じてしまい衰弱してしまうことがあります。ペットが安心して引越しできるように、かかりつけの獣医さんに相談し、ペットにとって最適な引越し方法を選択してあげましょう。