初めての引越しで、梱包に必要なものが分からなくて困っている人が多いのではないでしょうか。必要なものを用意しないまま作業をしても作業効率が悪くなり、荷物が破損するリスクが高いです。
梱包に必要なものを用意できれば、引越しに慣れていない人でも効率よく梱包できるようになり、荷物が破損するリスクも軽減できます。
初めまして、ミツイです。
私は大手引越企業で2年間ノウハウを学び、現在は中小企業で16年間、引越しのプロとして仕事をしています。
2,500件以上の引越し作業と、300件以上の梱包作業の経験があります。
この記事では、荷物の梱包を安全で効率よく行うために必要な「13個の道具」について解説。記事の内容を参考にすれば、引越しに必要なものが分かり、梱包がスムーズに終わります。
引越し以外にもさまざまな場面で使える道具が多いため、揃えておいても損をすることは少ないでしょう。
引越し準備に使える「便利グッズ」も紹介しているので参考にしてください。
引越し準備で必要な道具13選
引越しの荷造りを効率良く行うためには、下記13の道具が必要です。ホームセンターや100均で用意しておきましょう。
- ダンボール
- テープ類(クラフトテープ、養生テープ、布テープ)
- 梱包用紙(新聞紙でも可)
- エアキャップ(プチプチ)
- はさみ、カッター
- ふとん圧縮袋
- ビニール袋
- ビニールひも
- 油性マジック
- 運搬作業用手袋
- 工具(ドライバー、六角レンチ、スパナ)
- 床保護フェルト
- 業者が用意しているオリジナルの梱包資材
ダンボール
ダンボールは荷物を梱包するのに必要です。引越しを業者に依頼している場合は、業者からダンボールをもらえます。
業者によって無料でもらえるダンボールの数が違うため、事前に確認をしておきましょう。大きさは「大」「小」の2種類を扱う業者が多いです。
引越しを自分で行う場合は、ダンボールを自分で用意する必要があります。通販サイトを利用するか、ホームセンターで購入しましょう。
- 単身の引越し
- 小10枚、大10枚
- 家族4人の引越し
- 小20枚、大30枚
ダンボールの組み立て方
ダンボールを組み立てる際は、必ずクラフトテープか布テープ使って組み立ててください。テープを使わずに箱をクロスして組み立てると底が抜けてしまいます。
ダンボールの組み立ては、下記のように十字で貼ると、強度が高まるのでオススメです。
ダンボールが足りなくなった場合は、ホームセンターや通販サイトで購入しましょう。ホームセンターでは1枚から購入できるので、少しだけ足りなかった場合に役立ちます。
価格は1枚200円~300円程度です。
10枚以上購入される方は通販サイトを利用すると安く購入できます。
テープ類(クラフトテープ・養生テープ・布テープ)
テープはダンボールの組み立てや閉じるのに必要です。他にも荷物の固定をしたり、配線をまとめたりするのに使えます。
必要なテープは次の3種類。
- クラフトテープ
- 養生テープ
- 布テープ
ダンボールの組み立てには「クラフトテープ」
クラフトテープは、主にダンボールの組み立てに使います。クラフトテープはダンボールと一緒に業者からもらえます。
自分で用意する場合は、ホームセンターか通販サイトで購入しましょう。クラフトテープは100均でも購入可能ですが、粘着が弱いためオススメはできません。
50mのものを1つ用意すれば、家族分の引越しでも十分に足ります。
価格は1つ200円程度です。
クラフトテープは家具などに貼ってしまうと塗装が剥がれてしまうため、注意が必要です。
粘着力が弱くて手で切れる「養生テープ」
養生テープはクラフトテープより粘着が弱く、剥がすことを前提としているテープです。
養生テープの特徴は以下の通り。
- 粘着が弱く、のりが残りにくい
- 手でカットできる
- 剥がすことを前提としているテープ(剥がし忘れを防止するために目立つ色が使用されている)
粘着が弱くのりが残りにくいため、衣装ケースの引き出しを止めたり、家具の開閉部の固定に使えます。また結束バンドのようにコード類を束ねたりもできます。養生テープは手で切れるため、ほどくときも簡単です。
価格は1つ200円程度です。ホームセンターか通販サイトで購入できます。
養生テープの注意点!
・粘着が弱いため、ダンボールの組み立てには使わない。
・長時間貼り付けていると粘着剤が残る可能性がある
エアキャップで梱包する際は、養生テープを使うと簡単に剥がせるのでオススメです。
粘着力が強くて丈夫な「布テープ」
布テープはクラフトテープよりも粘着力が強く丈夫なテープです。
布テープの特徴は以下になります。
- 粘着力が強く強度がある
- 手でカットできる
- 油性インクで文字が書ける
- 重ね貼りが可能
- 厚みがあるため、粗い面にも使用できる
- カラーが豊富
布テープを使ってダンボールの底面を止めておくと、重たいものを入れても底抜けする心配がありません。
布テープは手でカットしたり、表面に文字が書けたりと使い勝手のいいテープです。カラーが豊富なため、荷物の種類によって色を変えたりすることもできます。
価格は1つ250円程度です。ホームセンターか通販サイトで購入できます。
布テープは熱に弱いため、高温だと剥がれやすく、粘着剤が残る場合があります。
梱包用紙
梱包用紙は主に食器などの割れ物を巻いたり、細かいものをまとめたりするのに使います。他にも割れ物の隙間を埋めるための緩衝材としても使えます。
梱包用紙は基本的には引越し業者が用意してくれます。用意されなかった場合は新聞紙でも代用できるので、1週間~2週間分の新聞紙を用意しましょう。
新聞紙だとインクが気になるという人は、ホームセンターか通販サイトで梱包用紙を購入してください。
キッチン用品や細かいものを種類ごとに巻いておくと荷ほどきの際に楽ですよ!
エアキャップ(プチプチ)
エアキャップとは気泡緩衝材のことで、主な用途は割れ物や絵画、精密機器の梱包に使います。デコボコの面を内側に当てて、ツルツルの面を外側に向けて使ってください。
エアキャップは以下のような梱包に使います。
- 梱包用紙では巻けない大きさの食器の梱包
- 土鍋などの陶器の梱包
- 絵画や貴重品の梱包
- パソコンの梱包
- 大型のガラス製品の梱包
引越し準備に非常に役立つ資材です。1本購入しておいても損はないでしょう。
価格は1本1,000円~1,500円程度です。ホームセンターか通販サイトで購入できます。
サイズの小さいエアキャップは100均でも購入できます。
はさみ・カッター
ガムテープやエアキャップ、ビニールひもなどを切るのに必要です。引越し後も片づけをする際に必要になるため、すぐに取り出せるようにしておきましょう。
カッターを使ってダンボールを開ける際は、中の荷物を傷つけないように注意してください。
はさみとカッターは100均のもので十分です。
ふとん圧縮袋
ふとん圧縮袋とは、かさばる布団を圧縮してコンパクトに保管するための袋です。圧縮袋に入れ空気を抜けば、布団の厚みは半分以下になります。
圧縮袋を使うメリットは以下の通りです。
- 布団の厚みが半分以下になり、トラックに積める荷物が増える
- 収納スペースに、ある程度の空間を確保できる
- 布団を清潔に保存できる
ただし圧縮袋を使うと袋の中は密閉されてしまうため、布団が清潔な状態でないと、カビや雑菌などが繁殖する可能性があります。
引越し前に布団を清潔に整えてから、季節外れのものを収納するといいでしょう。
コインランドリーの大型洗濯機で「洗い」から「乾燥」までをしておくと布団をキレイに保管できます。洗濯しておくことで仕上がりはフワフワになり除菌や消臭にも効果的です。
料金は1,500円~2,000円程度。クリーニングに出すと1万円以上する場合が多いため、かなりお得です。
ふとん圧縮袋の価格は1,000円程度です。ホームセンターか通販サイトで購入できます。
性能は劣りますが、ふとん圧縮袋は100均でも購入可能です。
ビニール袋
主に液体の調味料や粉もの調味料、液体洗剤などの梱包に使います。
液体容器をダンボールに詰める際に、容器のふたが外れてしまうトラブルがあります。液漏れなどのトラブルの被害を最小限に抑えるためにも、梱包の際はビニール袋に入れておきましょう。
使いかけの粉もの調味料なども、口をクリップなどで止めてから袋に入れて梱包してください。
ビニール袋は100均で購入できます。
ビニールひも
細長い荷物(傘・物干し竿・掃除道具)を一つにまとめるのに使います。また処分する雑誌や新聞紙などはビニールひもを使ってまとめておくと運びやすいです。
荷物の雑誌や新聞紙は必ずダンボールに入れて梱包してください。運んでいる際にひもがほどけて落下したりトラックのコンテナで積みにくいなどの理由があります。
ビニールひもは100均で購入できます。
油性マジック
ダンボールに梱包内容を記入するために使います。梱包内容や部屋の行き先を書いておくと、搬入作業や荷ほどきがスムーズです。
割れ物や精密機器が入っているダンボールには、赤色などの目立つ色を使って注意事項を記入しておくといいでしょう。注意事項が記入されていると作業員はより慎重に運んでくれます。
荷物の行き先が書いていないと、新居で作業員に指示を出す手間が増えてしまいます。
運搬作業用手袋
運搬作業用手袋は荷物の運搬やケガの防止に役立ちます。
粒々の滑り止め付き軍手はグリップ力が弱く滑るため、荷物の落下やケガにつながってしまいます。必ず前面にゴムコーティングされたグリップ力の強い手袋を選びましょう。
価格は1セット100円~300円程度です。
ワークマンなどの専門店で安く購入できます。取り扱ってる種類も豊富なのでオススメです。
工具(ドライバー・六角レンチ・スパナ)
引越しで家具の解体が必要なときや、新しく家具を購入して組み立てるときに必要です。
自分で引越しをする人は、ベッドなどの解体や、組み立てが必要な家具がある場合に工具を使用します。ただし引越しを業者に依頼している場合は、解体から組み立てまで全て業者が行うため、工具を用意する必要はありません。
引越しをするときにあると便利な工具
引越しであると便利な工具は以下の通りです。
- ドライバー
- 六角レンチ
- スパナ
ベッドを解体、組み立てをする場合には主にドライバーや六角レンチを使います。テーブルなどは主にドライバーやスパナを使います。
家具に付いているネジやボルトの種類に合わせて工具を使い分けてください。
同じ工具でも大きさの違う種類が必要
ドライバーの先端には大きさがあり、1番~4番と種類が多いです。一般的によく使うのは2番の大きさのドライバーです。
1番と3番のドライバーもあわせて購入しておくと、さまざまな家具に対応できます。
六角レンチとスパナは、それぞれセットで購入しておくと大体の家具に対応可能です。
ネジの十字の穴とドライバーの先端の大きさが合っていないと、ネジ穴がつぶれて回せなくなります。
オススメ工具「小型充電ドライバー」
家具の解体や組み立てにオススメするのが「小型充電ドライバー」。充電式の電動ドライバーのため、解体や組み立てにかかる時間を大幅に短縮できます。
小型充電ドライバーはUSBケーブルでの充電式で、ビット(先端)を変えるだけでさまざまな種類のネジやボルトに対応可能。
本体とは別にビットを購入する必要がありますが、ビットとセット売りの商品も販売されています。価格は3,000円~4,000円程度です。ホームセンターや通販サイトで購入できます。
小型充電ドライバーを1度経験すると、手締めの工具には戻れません。
床保護フェルト
床保護フェルトとは、フローリングを保護するために家具の底や脚に貼る保護シートのことです。
フェルトとは
ひつじやラクダなどの動物の毛を薄く板状に圧縮して作るシートの総称
オススメのフェルトは「ソフトタイプ」
フェルトの硬さは、ハードタイプとソフトタイプの2種類。
ハードタイプの特徴
- ほつれにくい
- 摩耗しにくい
- 耐久性が高い
ソフトタイプの特徴
- 生地が柔らかい
- 床材に優しい
- 防音効果
- 耐久性はやや低め
フェルトは硬すぎると床をキズつけてしまう可能性があります。オススメは床材に優しく防音効果も高いソフトタイプです。
フェルトを貼ると重たい家具でも簡単に動かせる
家具にフェルトを貼ると、以下のようなメリットがあります。
- 床面のキズ防止
- 防音対策
- 家具をスムーズに動かせる
フェルトを貼っておけば、家具を動かした際にフローリングがキズつくのを防げます。防音にも効果があるため、普段動かすことの多い食卓のイスやソファーなどに貼るのがオススメです。
TVボードなどの重たい家具に貼っておけば、掃除をするときに女性でも簡単に動かせるので、とても便利です。
キズ防止のために、新居に引越す前にフェルトを貼っておきましょう。
業者が用意しているオリジナルの梱包資材
引越し業者はそれぞれオリジナルの梱包資材を用意しています。例えば以下のような梱包資材があります。
- 食器ケース
- ハンガーケース
- シューズケース
食器をそのまま梱包できる「食器ケース」
梱包用紙を使用せず食器をそのまま梱包できるので便利です。食器ケースを使えば荷造りや荷ほどきの時間を短縮できます。
ハンガーにかけたまま梱包できる「ハンガーケース」
ハンガーにかけた洋服をそのまま梱包できます。ハンガーにかけたまま入れるだけなので、大切な衣類がシワになることもありません。
形崩れの心配がない「シューズケース」
靴を直接ケースの仕切りに入れて梱包できます。そのまま運べるため、形が崩れる心配がありません。
まとめ:道具を準備して梱包作業を効率よく終わらせよう
今回は引越しに必要な道具・便利グッズを解説しました。解説した道具は以下の通りです。
梱包作業をスムーズに終わらせるためには、事前の準備が重要です。この記事を参考に必要な道具を用意しておけば、効率よく梱包作業を終わらせることができます。
また引越し業者はオリジナルの梱包資材を用意しています。梱包の時間や労力を省くためにも使えるものは活用しましょう。
資材の準備ができたら以下の記事を参考に梱包作業を始めましょう。
引越し手続きが終わっていない人は以下の記事を参考にしてください。